第3回 なぜいまシェアリングエコノミーは流行っているのか
目次
・シェアリングエコノミーがこの時代にバズってるのはなぜか?
1. スマホの登場
2. 資本主義の限界
3. 失われたつながり
シェアリングエコノミーがこの時代にバズってるのはなぜか?
シェアリングエコノミーは2010年よりも前に、新しい潮流として生まれました。
このタイミングでこの流れが生まれたのは、大きく分けて3つの理由があると考えています。
①スマホの登場
例えばUberを例にとってみると、このサービスはスマホなしには成り立たないサービスであることが分かります。
「移動したい」というニーズが発生するのは、家の中ではなく外出中であることが圧倒的に多いことので、スマホを持っていることが大前提となります。
そもそもUberでは、PCで配車をすること自体できません。
また、ヤフオク!が1998年に登場して以来、ずっとP2P売買サービスを牛耳っていたにも関わらず、なぜメルカリは華麗に市場をひっくり返すことができたのでしょうか。
いくつか理由はあると思いますが、一番はヤフオクがPCでの取引を前提をしていたのに対して、
メルカリはPCではなく、スマホでの取引に特化したためだと考えています。(メルカリはPCでの出品は不可)
ヤフオクで出品したことのある方はお分かりになるかと思いますが、
カメラで写真撮影し、PCに取り込んで、フォルダからアップロードをするというのは、
言葉で聞く以上に面倒くさいものです。
一方のメルカリは、スマホをメインとすることで、facebookで近況をシェアするかのごとく簡単に「モノのシェア」を可能にしてしまったのです。
スマホの登場によって、日常の中で突発的に生じるニーズに対して、オンデマンドにサービスを提供することが可能となったのです。
②資本主義の限界
経済的な視点から見ると、 資本主義の限界もシェアリングエコノミーの到来に影響していると思います。
2008年に全世界を震撼させた世界恐慌が発生して以来、人々の消費に対する姿勢は確実に変化を迎えました。
大量に消費することを良しとする風潮から、自分が必要とするものを最低限購入し、出費を抑えるという風潮に変わったのです。
音楽で言えば、CDに代わってダウンロード販売が主流になったり、またはPCソフトがパッケージ販売から月額のサブスクリプション型になったことなどがこれを表しています。
これはいつまでも続くと思っていた経済の成長が限界を迎え、人々が将来に対して漠然とした不安を抱き始めたことが原因ではないでしょうか。
③つながりたい現代人
現代人は様々なものを簡単に安い価格を手に入れることで、物欲を満たし続けてきました。
しかし、その結果として残ったのは、使わなくなったガラクタの山です。
さらに欲しいものを買うことに忙しい現代人は、金銭的な裕福さ、便利さを求めるがあまり、何気ない人とのつながりを犠牲にしています。
自分の人生を豊かにする人との出会いよりも、出世のために会社の飲み会を優先するのです。
その虚しさに気づいてしまった現代人は、人とのつながりを求めるようになりました。
airbnbと同様に民泊プラットフォームを運営する「カウチサーフィン(CouchSurfing)」では、訪問後も交流を持つことを推奨をしており、訪問から生じた交友は1910万件※を超えるといいます。 ※ジェレミー・リフキン著「限界費用ゼロ社会」より
誰かにシェアをすることは、「誰かと繋がることへの期待感」もはらんでいるのだと思います。
今回は私が思うシェアリングエコノミーが流行っている理由をまとめてみました。
以上のものはシェアリングエコノミーが現在盛り上がってきている理由の一部ですが、調べれば調べるほどシェアリングエコノミーがこの時代に流行っているのは必然のように感じられます。